使う人によって無限の使い方があるディレイプラグイン!!SoundToys PrimalTap

スタッフY です。

これまでSoundToys のプラグインを数多く紹介してきました。それらに共通して言えることは、「Toys」という名前から分かるように、どれも音で遊んでみるという「遊び」の部分が垣間見えるということではないでしょうか。

SoundToys – どん底からの音楽生活

もちろん、一般的な使い方も出来ますよ。ただ、その「遊び」の部分があることで、人によって多彩な使い方、発想が思い付くんですよね。本当に子供心に戻って触りたいプラグインばかりです。

「遊び」の部分があることで取っつきにくいイメージもあるかもしれませんが、このブログで書いているように膨大なプリセットによって使い方が提示されているのもポイントが高いでしょう。

今回紹介するSoundToys のPrimalTap は、その「遊び」の部分が一番大きいプラグインかもしれません。本当に多才な効果が楽しめるディレイですよ!!

SoundToys – Little PrimalTap | Media Integration, Inc.

ここまで多才なディレイは見たことがない!!

SoundToys のディレイと言えば、究極のディレイ&エコープラグインであるEchoBoy が真っ先に思い浮かぶかもしれませんね。

究極のディレイ&エコープラグイン!!SoundToys EchoBoy – どん底からの音楽生活

今回紹介するPrimalTap もディレイですが、EchoBoy はデジタルディレイなのに対し、PrimalTap は80 年代の名機Lexicon Prime Time をモデリングしたアナログディレイということから、その使用感や音質はまったく異なります。

そして、PrimalTap はアナログディレイでありながら、工夫次第でむちゃくちゃ使用用途が広いのが特長です。そこが、前述した「遊び」の部分です。その「遊び」が無限にあるディレイプラグインということですね!!

独立した2 系統のディレイライン

では、早速PrimalTap の中身を見ていきましょう!!

まず、PrimalTap は独立した2 系統のディレイラインがあり、プロジェクトのテンポ(ビート)にシンク or msec入力によりディレイタイムを設定します。まずはここで好きなディレイタイムを設定しましょう。

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片方にテンポにシンクしたビートタイム、もう片方にフリー入力によりmsec 単位で設定するなど、自由にディレイタイムを設定出来ますよ。もちろん、2 系統をリンクさせることも出来ます。

ディレイタイムを設定して返ってきた音を聴いた時に気付く方もいると思いますが、重心が少し下がったような若干丸みを帯びたディレイ音が返ってきます。きっと、実機のLexicon Prime Time も丸みのかかった音なんでしょうね。アナログ感溢れる音で、ディレイ音が明瞭でありながら綺麗すぎないというのが特長です!!

また、ディレイのタイプを6 種類から切り替えることが出来ますよ。

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ピッチモジュレーションによる加工

PrimalTap では単にディレイを返すだけではなく、多彩な機能でそのディレイ音を加工することが出来ます。そして、これらの機能がそれぞれ物凄くキャラ立っているのが特長です。

まず、ひとつ目はピッチモジュレーション。

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ディレイタイムとピッチモジュレーションの組み合わせによって、とても多彩な効果が発揮出来ます。

例えば、2系統のショートディレイにレート遅めでモジュレートしてコーラス効果を出したり、ビートにシンクしたディレイのフィードバックを上げてモジュレートすることでエコー効果を出したり。工夫次第で本当に多彩な音作りが可能です。

また、レートを最速にして強烈にモジュレートさせれば、リングモジュレーションのような金属的な唸る歪みを得ることも出来ます。

上記画像では「ADJUST」という見慣れないパラメータがありますが、このような使い方をする際は上下のピッチ変化量を決めると思って頂ければ大丈夫です。「ADJUST」を併用することで強烈に揺らしながらも揺れ幅は小さいなどの処理が行えます。

モジュレート波形もサイン波や三角波など、4種類から選ぶことが出来ますよ。

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アナログ感溢れるサチュレーションの付加

アナログ機器と聞くと、深く突っ込んだ時に気持ちの良いサチュレーションがかかるというイメージが重い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。

実はこのPrimalTap もディレイ音に対して気持ちの良いサチュレーションを付加することが出来ます!!

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このサチュレーションがマジで良い!!SoundToys のプラグインの一部にはアウトプットの段階でサチュを付加出来るものがありますが、ディレイ音が丸みをかかっている分、こちらの方がアナログ感溢れる歪みだと感じます。

ディレイタイムを0 にして完全にサチュレーションプラグインとして使うのもアリだと感じるぐらいに、このサチュは自然で気持ちの良いかかり方をします。

オススメは歌のショートディレイにサチュを加えるやり方ですね。さじ加減ひとつでパワフルなダブリング効果を簡単に出すことが出来るでしょう!!もちろん、他にも色んな使い方があるので色々試してみて下さいね。

MULTIPLY によるトーンコントール

このPrimalTap の一番の特長的な機能は、この「MULTIPLY」ではないでしょうか。

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PrimalTap は前述したように80年代のディレイの名機をモデリングしています。ただ、その頃はディレイに使うメモリに制約があることで、扱えるディレイタイムにも制約が存在していました。よって、その制約以上のディレイタイムを使うには、音質を犠牲にしてメモリ容量を確保する必要があったようです。

制約以上のディレイタイムを使うために使用していたのが、この「MULTIPLY」なのです。

ただ、やはり名機には名機なだけの理由があり、音質を犠牲にしていた「MULTIPLY」ですが、その犠牲によって得られる音がそれはそれで味があるという副産物を生み出しています。

普通のディレイとしてPrimalTap を使っている時は、この「MULTIPLY」を上げることで音の周波数帯域がどんどん狭まっていきますが、それがキャラとしてどれも使いどころのある音なんですよね!!

トーンをいじるような感覚でつまみをひねってみて下さい。きっと、美味しいと思うポイントが見つかると思いますよ!!

この「MULTIPLY」がLexicon Prime Time をディレイの名機として決定付けたのではないか?と勝手に思っています。

ディレイ音をループさせよう!!

これまで再三「普通のディレイとして使っている時は」と書いていますが、それはもちろん普通でない使い方が存在するからです笑。

それが「FREEZE」によるディレイ音のロック機能です!!

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「FREEZE」とはディレイ音をキャプチャーしてそれをループして再生する機能。平たく言えば、ディレイ音にスタッター効果を出す機能です。

よって、普通のディレイの使い方ではあまり登場する機会がないかもしれません。ただ、この「FREEZE」によってディレイ音をループしている最中は、今までのピッチシフトや「MULTIPLY」の振る舞いが変わるので、DJ 的なプレイでは物凄く面白い効果が出せると思いますよ!!

上記動画の1:17 辺りから「FREEZE」機能が紹介されています。動画を見て頂ければ、どのような効果が出せるのか一目で分かるでしょう。

ディレイとしてだけでなく、このような飛び道具的な使い方までイケちゃいます。

オートメーションでグリグリしよう!!

普通のディレイは基本的に設定したらそれで終わりではないでしょうか?ただ、このPrimalTap は先程の「FREEZE」によるロック機能を見て頂けれな分かるように、リアルタイムにつまみをグリグリして使って欲しいのです!!

それが他のディレイプラグインにはない「遊び」の部分。

とにかく目の前の実機をグリグリと動かすように、楽しみながら遊んでみて欲しいのです。

上記は簡易版のLittle PrimalTap の紹介動画。この3分過ぎで各トラックをオートメーションでグリグリしている場面が出てきますが、このように音色変化を楽しみながら使ってみて欲しい!!

しかも、動画からも垣間見えますが、どんな設定にしても基本的に破滅的な音にならないというのが凄い!!どんなパラメータ値であっても、音楽的に使えるのが特徴と言えます。

もちろん、普通のディレイとして使っても構いませんよ。それだけでも、このPrimalTap の多大な恩恵を受けることが出来ますし。ただ、このプラグインは「どう遊ぶか?」で個性が際立つプラグインだと感じるんですよね。

一度楽曲を再生しながらグリグリしてみて下さい。今まで見たことのない境地が見えるかもしれませんよ笑。

プリセット!!プリセット!!プリセット!!

SoundToys というメーカーは決して一方的に製品を与えるだけではありません。他の記事でも書いていますが、プラグインの使い方を膨大なプリセットを通して我々ユーザーに届けてくれます。

そして、このPrimalTap も例外ではなく、膨大なプリセットを搭載しています!!

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もちろん、どれも音楽的なのは言うまでもありません。

イチから設定するのが大変と思う方は、この膨大なプリセットを色々聴いてみて下さい。どれも素敵な音が鳴るので、プリセットを選んでいるだけで1日が終了してしまうかもしれませんが笑。

プリセットを選んでつまみをリアルタイムにグリグリして遊んでみるのも面白いですよ!!

最後に

アナログディレイとして使ったり、リアルタイムにグリグリして音に表現を付ける。また、時には「FREEZE」によってディレイをロックして飛び道具的に使ってみる。場合によってはサチュだけ加えてみる。とにかく、これ1 台で色んな使い方が出来るアナログディレイプラグイン、それがPrimalTap です!!

このプラグインはSoundToys の中でも一番遊び心のあるプラグインだと感じます。その遊び心を是非体感してみて下さい。

きっと、今まで使ってきたディレイが物足りなくなると思いますよ。

これまで書いてきた機能を色々組み合わせて、常識に捉われずに遊びながら使ってみて下さいね。

SoundToys – Little PrimalTap | Media Integration, Inc.

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