あらゆるケースに対応できるチャンネルストリップ!!Waves Scheps Omni Channel レビュー

スポンサーリンク

僕が気に入って使用しているWaves Scheps 73。その共同開発者、ミキシング・エンジニア アンドリュー・シェップス氏が長年手掛けた経験を基に開発されたチャンネルストリップ WAVES Scheps Omni Channel をレビューする。

Waves Audio - 日本 - Scheps Omni Channel 2
Scheps Omni Channelは、グラミー受賞ミキシング・エンジニア、アンドリュー・シェップス(アデル、ジェイZ、メタリカ)との共同開発による、フレキシブルなチャンネル・スト
スポンサーリンク

Scheps Omni Channel について

ザックリ。

  • 各モジュールに強烈なキャラは感じない
  • 音作りを含めた一般的な調整全て可能
  • 著名なエンジニアのワークフローを再現したプリセットで初心者にも優しい

各プロセッサについて

Scheps Omni Channel はチャンネルストリップのため、これ1台で調整が完結するように以下のモジュールを備えている。

  • プリアンプ
  • EQ
  • コンプ
  • ゲート
  • ディエッサー

EQ やコンプ等、後述するように多彩な調整ができるように設計されているが、各モジュール自体に強烈な個性がある訳ではない。

チャンネルストリップは各モジュールで処理した結果をトータルで考えるもの。そのため、各モジュールの個性で勝負するのではなく、あくまでトータルとしての調整のしやすさを重視しているように感じる。

とは言っても、そこは僕達のWaves。個性的なモジュールと組み合わせて使用することも可能。

空のINSERT スロットにWaves のプラグインを挿入して使用することができる。これによって、トータルとしての調整のしやすさは残しつつ、自分の好きな個性を付加できる。

Scheps Omni Channel で出来ること

前述した通り、Scheps Omni Channel はトータルとしての調整のしやすさを重視している。ここで言う調整とは、ミックスで必要とされる細かな調整から、音作りを包含した調整も含んでいる。

つまり、音作りを含めた一般的な調整全て可能ということ。

ドラムをブンブン歪またい?プリアンプ部分の3種類の歪から好みを選択して歪ませちゃおう!!

トラックによってコンプのサーキットタイプを使い分けたい?Scheps Omni Channel はVCA、FET、Optical と代表するサーキットタイプを選択できるぜ!!

上記は本当にやれることの一部。俗に言うラジオボイスのような特殊な効果だってチャンネルストリップ内で簡単に設定できる。

また、Scheps Omni Channel は”調整のしやすさを重視している”と書いてきたが、それは各モジュールの設計を見れば一目瞭然。

例えば、ディエッサーの場合、一般的に1 バンドのみ用意されているが、Scheps Omni Channel は2 バンド用意されている。

これは歯擦音を軽減させる一般的なディエッサーとしての使用だけでなく、トラック内のある特定の周波数(ミッドレンジ等)解決、つまりダイナミックEQ のような使い方も想定しているからだと思っている。

また、EQ に関しても調整のしやすさを重視した独特の設計だ。

見慣れないEQ セクション”TONE”が備わっているのが分かる。これは他のEQ セクションよりもさらにQ 幅の狭いEQ セクションになる。

ラジオボイス等の処理など特定の周波数だけピーキングしたい場合や、”MID”でザックリ持ち上げた後、耳に突く帯域を”TONE”でピンポイントに処理したい場合等を想定していると思う。

長々書いたが、ここで大事なことは、Scheps Omni Channel は共同開発者ミキシング・エンジニア アンドリュー・シェップス氏が長年手掛けた経験を基に開発されたチャンネルストリップであるということ。

そのため、各モジュールでどのようなパラメータが備わっているのがベストなのか、アンドリュー・シェップス氏の経験がF/B され、想定されるあらゆるケースに対応できるように設計されている。

豊富なプリセットはセッティングのスタートポイント

チェンネルストリップの特性上、各々のモジュールで行った調整が相互に作用するため、何から手を付けるべきか悩む方がいるかもしれない。

例えば、スロットの最初にプリアンプを指して歪ませるのか、EQ やコンプの後にプリアンプを挿して歪ませるのか、ワークフローによって結果が大きく変わるからだ。

その点については心配無用。

Scheps Omni Channel には予め著名なエンジニアの方々のプリセットが備わっている。

EQ やコンプ等必要なエフェクトを備えたチェンネルストリップだからこそ言えることだが、Scheps Omni Channel の各プリセットは著名なエンジニアの方々のワークフローを再現していることになる。

ボーカル、ドラム、ギター等、エフェクト処理の順番含め各トラックに適したワークフローが存在するが、それらがプリセットとしてリコール可能な訳だ!!

自分好みのプリセットを選び、それをスタートポイントとして楽曲にマッチした設定に調整しよう。