楽曲を作る上で欠かせないのが、空間の反響を付加するリバーブですよね。リバーブがなくても成立する楽曲があるかもしれませんが、ほとんどの楽曲でリバーブをかけているはずです。
実は、僕はほとんどのケースでLogic Pro X 純正のSpace Designer を使っています。
これがですね、音が良くて使いやすい最高のリバーブなんですよ!!
コンボリューションリバーブSpace Designer を使ってみよう!!
リバーブのタイプ
リバーブには大きく分けて、以下の2つのタイプがあります。
- アルゴリズムリバーブ
- コンボリューションリバーブ
アルゴリズムリバーブ
設定したパラメータから反響を計算してシミュレートするタイプになります。
一般的にほとんどのリバーブがこれに該当して、空間の反響を厳密に再現したり、設定によっては現実世界にはない反響を作り出すこともできる、まさにオールマイティーなリバーブです。
Logic Pro X にはアルゴリズムリバーブとして、ChromaVerb が収録されています。
コンボリューションリバーブ
実際の空間の反響をキャプチャーして、それを鳴らすタイプのリバーブになります。
実際の反響をキャプチャーして鳴らしているため、アルゴリズムリバーブよりも自然でよりリアルな反響が得られます。
Logic Pro X にはコンボリューションリバーブとして、今回紹介するSpace Designer が収録されています。
コンボリューションリバーブを使うメリット
このようにリバーブには2つのタイプがあって、Logic Pro X にはそれぞれのタイプのリバーブが収録されています。
どちらも質の高いリバーブなので、どちらを使うか悩むかもしれませんが、僕は断然コンボリューションリバーブのSpace Designer をオススメします!!
Space Designer はコンボリューションリバーブのため、反響をキャプチャーしたファイルを読み込むだけで、すぐにリアルな反響を得ることができます。言い換えると、面倒なパラメータの設定をすることなく、誰でも簡単にリアルな反響を得ることができるってことなんですよね。
また、実際の反響をキャプチャーして鳴らしているため、ライブ感溢れる反響がめっちゃ気持ちいいんですよね!!
コンボリューションリバーブを使うデメリット
もちろん、Space Designer にもデメリットはあります。一番のデメリットはアルゴリズムリバーブよりも融通が利かないことですね。
Space Designer のようなコンボリューションリバーブは反響を収録したファイルを基に鳴らすため、例えば初期反射音の割合を変えるとか、反響のテイルを長くするとか、リバーブの密度を変えるとか、そういった動的な変更が基本的にはできません。
デメリットを補う膨大なIR ファイルを収録
多くのコンボリューションリバーブはその柔軟性の低さをカバーするため、残響をキャプチャーしたファイル、言い換えるとIR ファイルを膨大に収録しているのがほとんどです。
IR ファイルが多ければ多いほど、自分の好みやイメージにマッチした残響が得られることに繋がるからですね。
このSpace Designer もまさにソレで、膨大なIR ファイルが収録されているのがポイントです。
Space Designer を使ってみよう
Space Designer には膨大なIRファイル、言い換えればプリセットが収録されているので、これらの中から自分好みの反響をまずは見付けましょう!!
でコンボリューションリバーブは融通が利かないと話しましたが、このSpace Designer はコンボリューションリバーブの中でも結構機能性が高く、アルゴリズムリバーブのように残響をある程度調整できます。
例えば、ボリュームエンベロープによってリバーブのテイルを調整したり、反響のサイズ感を変える等、アルゴリズムリバーブのような動的な調整がある程度可能です。
ただ、これらのパラメータは基本的に触らなくてOKです。
コンボリューションリバーブのメリットって、面倒な設定をすることなくリアルな反響を得ることができるってことなので、ここら辺のパラメータを触りだすと、せっかくのメリットが消えてしまうんですよね。
また、これらのパラメータの中には、読み込んだ残響のサンプルレートを内部的に変えることで調整しているものもあるので、音質とのトレードオフが発生してしまいます。
なので、Space Designer を使う場合、まずは自分好みの反響を見付ける。そして、反響を見つけたら、内部の設定はいじらない。
これだったら、誰でも気軽に使えますよね!!
EQ 処理はアリ
もし、リバーブの低域がモアっとするようでしたら、後段にEQを挿してローカットして下さい。