スタッフY です。
バスコンプを使ってこんなに“マジかよ!!”と前のめりになったの初めてかもしれない。それほどの感動を持って、今回はWaves SSL G-Master Buss Comp を紹介したい!!
今までマスターのバスコンプとして多様なコンプを使ってみた。ただ、正直どれもこれもコンプ感が強すぎると感じてた。パートをまとめたバストラックならコンプ感が強くても構わない。例えば、ドラムのバストラックとかね。
だけど、マスターで使う場合はこのコンプ感が邪魔だった。それもあってか、パラレル処理で潰しながらも原音のニュアンスを云々と語られることが多かったのかもしれない。
コンプを使ってるんだからコンプ感が加わるのは当然。だけど、VU メータが振れてるのが分かっちゃうコンプ感というか、明らかに圧縮されてるようなニュアンスがマスターで使用する際に邪魔なんだ。
程よく良い感じ。それがマスターに使うバスコンプに欲しい絶対要素だった。
“The バスコンプ” G-Master Buss Comp
そんな中、新たに手に入れたWaves のSSL 4000 Collection に付属されているSSL G-Master Buss Comp を使ってみた。挿してちょっとツマミを捻っただけで僕は確信した。あっ、僕が求めたコンプはコレだ!!と。
SSL 4000 Collection | Media Integration, Inc.
まず、まとまり感がハンパない!!フラフラした状態の2ミックスがビシッ!!と直立するようなそんな安定感が生まれる。
また、SSL のバスコンプはアタックが際立つみたいに聞くことが多いが、バキバキ感とは違う。あくまで自然なアタック感。
もちろん、”コンプで潰してます感”はない。にも関わらず、全体的に音がグッと前面に出てくる。さらに重心もちょっとだけ下がる。重心に関しては、ドラムとベースの安定感が増したことによって感じる点だと思うが。
色々メリットを書いたが、Waves のSSL G-Master Buss Comp は音色変化が少ないにも関わらず、安定感と躍動感が生まれるバスコンプだと言える。
マスターに過度な音色変化なんていらない
マスターのバスコンプに必要なのは全体のダイナミクスの調整。そして、質感の統一。
質感の統一には音色変化(味付けと言った方が分かりやすいかな)が必要ではあるけど、過度な音色変化はいらない。そもそも、マスターに送られてくる各トラックは音色変化を経て送られてきている。そこにさらに音色変化なんて明らかにトゥーマッチだ。
このSSL G-Master Buss Comp は音色変化に関してそこまで強くない。もしかしたら、このコンプについて逆のイメージを持っている人が多いかもしれない。音色変化が強いと。ちなみに僕はそうだった。
音色変化が強くないからこそ、抜群の安定感が生まれると使ってみて感じた。
さらに付け加えて言うと、その後段にリミッターなどで音圧を上げる場合、この抜群の安定感によって普段よりも簡単に音圧を上げることが出来る。普段よりもリミッターに突っ込んでも圧迫感を感じないだろう。
終わりに
使用する時は3db 前後のリダクションで十分。
決してコイツでバキバキにしようと思ってはいけない。普段のマスター処理にひと味加えるような、そんな形で使ってみて欲しい。
マスタートラックの完成度が段違いになるだろう。