コンプで一番難しいアタックとリリースを制する!!Waves H-Compの強みを解説します

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Waves H-CompGold バンドル以上に収録されているため、多くの方が手にしているプラグインだと思います。ただ、「アナログとデジタルのハイブリッド」と言われても、いまいちピンときませんよね。

H-Comp を一言で表すならば、アタックとリリースを制するプラグインです。コンプのイロハがよく分かっていない初心者の方にとって、自然で音楽的なコンプレッションに必要なアタックとリリースは大きなハードル。それを誰でも簡単に設定できるのが強みです。

Waves Audio - 日本 - H-Comp Hybrid Compressor
古き良き、クラシックな音色とキャラクター。Wavesのテクノロジーが実現する機能とフレキシビリティ。Waves Hybrid Lineは、アナログとデジタル、両者のその優れた点を一つ

コンプはアタックとリリースが最も重要

自然で音楽的なコンプレッションとはどういったものでしょうか。それはサウンドの情報をできるだけ保った上で、音楽的なダイナミクスをならし、楽曲内でのパフォーマンスを改善するようなコンプレッションだと思っています。

ここで重要なのがサウンドの情報。どうやって音が立ち上がり、どうやって音が減衰するのか。立ち上がりのアタック部分と減衰のサスティン部分にサウンドの情報が詰まっています。

アタック部分は最もエネルギーが集中している箇所。ここを過度にコンプレッションしてしまうと、奥まった迫力のないサウンドになってしまいます。

サスティン部分はサウンドの鳴り方。ここを過度に持ち上げてしまうと、不自然な強弱を感じる(うねりのある)サウンドになってしまいます。

サウンドのアタック部分とサスティン部分に作用するのが、コンプのアタックとリリース。自然で音楽的なコンプレッションを実現するために最も重要なパラメータであり、トラックに応じて最適な値に設定にする必要があります。

コンプで重要なアタック、リリースを制するWaves H-Comp

コンプのアタックとリリースを最適な値に設定する必要があると頭で分かっていても、実際にできるかどうかは話が別。コンプのイロハがよく分かっていない初心者の方にとって、大きなハードルですよね。

そんな方に是非使って欲しいのが、今回紹介するWaves H-Comp初心者の方にとって難しいアタックとリリースをトラックに応じてサクッと調整できるため、自然で音楽的なコンプレッションを簡単に得ることができます。

失われた立ち上がりを取り戻すPUNCH

コンプによってサウンドの立ち上がりまで潰してしまい、抑揚のない平坦なサウンドになってしまうことはありませんか。その原因はコンプのアタックにあります。

※コンプ OFF

※コンプ ON

上記はドラムのバストラックをH-Comp で処理しています。アタックを調整してサウンドの立ち上がりを残そうとしていますが、キックやスネアの重量感が失われていますよね。コンプに慣れていない方は、このようなケースが特に多いと思います。

サウンドのアタック部分は最もエネルギーが集中している部分。ここを活かすコンプレッションにはアタックを最適な値に設定する必要がある。頭で分かっていてもなかなかできないものです。

それを一発で解決するのがH-Comp のPUNCH。サウンドの立ち上がりを取り戻すための機能と考えて下さい。立ち上がりが鋭いドラムやパーカッション等のリズムトラックに有効です。

※PUNCH ON

PUNCH を程よく効かせることで、失われたサウンドの立ち上がりを取り戻しています。最もエネルギーが集中している部分を取り戻しているため、キックやスネアの重量感を感じますよね。

H-Comp ではサウンドのアタック部分が失われたとしても、PUNCH によって容易に取り戻すことができる。つまり、サウンドの立ち上がりの情報を保ったまま、コンプレッションさせることができるということです。

テンポに同期したリリース

コンプのリリースで一番起こしがちな問題が、リリースが早すぎて減衰の一部分が過剰に持ち上がり、不自然な余韻になってしまうこと。ただ、そのことを頭で分かっていても、最適なリリースを見つけるのは特に難しいものです。

H-Comp ではその問題をテンポに同期したリリースで解決できます。リリースを音楽的な値にすることは、不自然さを回避することに役立ちます。

リリースの設定がよく分からないのであれば、とりあえずテンポに同期したリリースを設定するのがオススメです。あとは余韻の聴かせ方を変えるイメージで、音楽的な値(音価)を変えて下さい。特にドラムやパーカッション、ベース等のグルーブに関わるリズムトラックに有効です。

基本的なコンプレッションにH-Comp を使ってみよう!!

H-Comp の見た目からアナログ感を期待しがちですが、H-Comp の素晴らしいところをソコじゃない。自然で音楽的なコンプレッションを得るためのアタックとリリースを、誰でも簡単にサクッと設定できるところです。

意外に思われるかもしれませんが、僕は色付けの少ないナチュラルなコンプレッションが欲しい時にH-Comp を使うことが多いです。逆に、色の付いたコンプレッションは他のプラグインを使用しています。

基本的なコンプレッションを得るのに最適です。是非、皆さんも使ってみてくださいね。