埋もれないサウンドを作る決定版!!Waves Vitamin で出来ることを解説します

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Waves VitaminGold バンドル以上に収録されているため、多くの方が手にしているプラグインだと思います。ただ、「トラックに栄養を与える」と言われても、イマイチ使い方が分からない方も多いはず。

Vitaminを一言で表すならば、楽曲内で埋もれないサウンドに仕上げるプラグインです。明瞭感、パンチ感、広がり、サチュレーション。それらを組み合わせて埋もれないサウンドに仕上げていきます。

Waves Audio - 日本 - Vitamin Sonic Enhancer
マルチバンド・ハーモニック・エンハンサー Waves Vitaminはマルチバンドのハーモニック・エンハンサー/トーン・シェイピング・プラグインです。トラックのサウンドにパワ
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Waves Vitamin で埋もれないサウンドを作ろう!!

Vitamin は以下4つの処理を組み合わせて、埋もれないサウンドに仕上げていきます。

  • 明瞭感を出すエンハンサー
  • パンチ感を担うトーンシェイプ
  • 広がり感を操作するステレオイメージャー
  • 隠し味的なサチュレーション

トラックの美味しい帯域をエンハンスしてみよう

Vitamin の特徴は、トラックの美味しい帯域や聴かせたいポイントに「栄養」を加えるようなイメージで自由にエンハンス処理できることです。

※Vitamin OFF

上記はアコギのトラック。中低域に音が寄っている印象で、このまま楽曲で使うと他のトラックに埋もれてしまいます。

楽曲の中で埋もれないサウンドに仕上げたい。そんな時に使って欲しいのがVitamin になります。

※Vitamin ON

アコギの美味しい胴鳴りの温かみや高域の空気感を担う帯域をエンハンスしてみました。サウンドの存在感がまるで違いますよね。

このように聴かせたいポイントをエンハンスして埋もれないサウンドに仕上げるのが、Vitamin の基本的な使い方です。

EQ で強調するのと何が違うのか

EQ と何が違うの?って疑問が出ると思います。実はここに、Vitamin の「栄養」と言われる所以が隠されています。

440 Hz サイン波の周波数波形を基に違いを見ていきましょう。

EQ は指定した周波数帯のボリュームを直接持ち上げて強調します。これはイメージ的に分かりやすいですよね。

一方、エンハンサーはその周波数帯を構成している倍音を加えて強調します。

エンハンサーはEQ のように指定した周波数帯を直接持ち上げるのではなく、その周波数帯を構成する倍音を加えて明瞭感を出すのがポイント。倍音を加えて得られる明瞭感には、決してEQ では代用できない独特の滑らかさがあります。

狙った帯域が滑らかに気持ちよく持ち上がってくる。これがEQ とは異なるVitamin で得られる「栄養」になります。

パンチ感を出してみよう

Vitamin で得られる「栄養」はエンハンスだけではありません。パンチ感を加えて埋もれないサウンドに仕上げることもできます。

※Vitamin OFF

※Vitamin ON

キックの美味しい低域と皮鳴りを担う高域を強調して、スッキリとしながらも重量感のあるキックに仕上げています。ここで注目して欲しいのがキックのパンチ感。アタックがきちんと強調され躍動感が出ていますよね。

このパンチ感が楽曲内で埋もれないサウンドにつながります。

広がり感を出してみよう

以下デモでは、シンセにVitamin で中高域から高域にかけてエンハンス処理した上で、パンチ感を加えてバキッとしたサウンドに仕上げています。

※Vitamin OFF

※Vitamin ON

ここで気付いた方がいらっしゃると思いますが、よく聴くとシンセのステレオイメージが広がっているのが分かりますよね。Vitamin ではステレオイメージの操作によって埋もれないサウンドに仕上げることもできます。

サチュレーションを加えてみよう

楽曲内で埋もれないサウンドに仕上げるためには、僅かな歪み、サチュレーションも欠かせないですよね。実は、Vitaminサチュレーションを加えることもできます。

以下デモでは、ベースの美味しい帯域をエンハンスしながらパンチ感を加え、ベースラインがより見えるようなサウンドに仕上げています。

※Vitamin OFF

※Vitamin ON

注目して欲しいのがインプットレベル。ピークが付くぐらいインプットを突っ込んでいます。インプットを突っ込むと心地よいサチュレーションが得られます。

このサチュレーションはあくまで隠し味的な要素として、ミックス内でのトラックの聴こえ方を変えるようなイメージで使ってみるのがいいと思います。

楽曲内で埋もれないサウンドに仕上げよう!!

これまで解説したように、エンハンス、パンチ感、ステレオ感、サチュレーション。それらを組み合わせることで、楽曲内で埋もれないサウンドに仕上げてくれます。EQとは違う、コンプとも言えない独特のエフェクトですが、あらゆるトラックの存在感を出すことができます。

まずはトラックの美味しい帯域をエンハンスしてください。その上で、パンチ感、ステレオ感、サチュレーション加えながらトラックを仕上げてください。

きっと、自身の楽曲のミックスに大きく役立ってくれると思います。