今回は、音楽制作におけるハーモニー生成のプロセスを簡略化し、誰でも簡単に美しいハーモニーが作れる、Waves Harmonyを紹介します。
Waves Harmony は音楽制作初心者から上級者まで、幅広いレベルのユーザーのニーズに応える形で、ハーモニー生成のプロセスをバックアップしてくれます。
Waves Harmonyの魅力を解説します
ハーモニーを作るのは難しい?
ボーカルのハモリを作るためには、スケールやインターバル、和音といった音楽理論の知識が必要。また、音楽理論だけでなく、経験に基づいた独創性が要求されるケースもあります。
そのため、音楽制作初心者にとって、ハモリパートの作成は大きな壁になりがちです。
今回紹介するWaves Harmonyは、このような課題を解決し、音楽制作初心者であっても簡単に、独創性溢れるハモリパートを作ることができます。
3つのワークフローについて
Waves Harmonyには、以下3つのワークフローモードがあります。
- 自動モード
- Playable MIDIモード
- Graphicalモード
各ユーザーのスキルレベルやニーズに合わせたワークフローを提供することで、音楽制作におけるあらゆるレベルのクリエイターをサポートしてくれます。
音楽制作初心者に最適な自動モード
自動モードとは、入力されたボーカルのピッチをもとにして自動でハモリパートを作るモード。音楽理論に詳しくない方や、どうやってハモリを付ければいいか分からない方にとって最適なモードになります。
※自動モードOFF
※自動モードON
自動モードの使い方は簡単。
画面上部で楽曲のキーとスケールを指定し、Generate Notesを起動するだけです。
画面上部のコードメニューから、様々なハモリを指定できます。
※コードメニュー Cloudy 4V
※コードメニュー Dream
コードメニューには度数で指定できるプリセットもあります。自身の楽曲にマッチしたハモリを見つけてください。
※コードメニュー 3rd
ボーカルと生成したハモリの音量バランスは、画面右上で調整します。
自動モードは音楽的知識や経験を必要としないため、音楽制作初心者にとって最も使いやすいモードです。また、ある程度知識や経験のある方にとっても、ハモリを付ける際のアイデア出しとして最適だと思います。
中級者に最適なPlayable MIDIモード
Playable MIDIモードは、MIDIキーボードで演奏した内容にもとづいて、リアルタイムにハーモニーを作ります。
自動モードで紹介したコードメニューからハモリを指定すれば、ひとつのノートに対してハモリが作られるため、ワンフィンガーでも簡単にハモリパートを作ることができます。
Playable MIDIモードのメリットは、MIDIノートでハモリパートが作れること。
例えば、Synthesizer Vのような歌声合成ソフトウェアを使っている方は、打ち込んだデータをMIDIで書き出し、そのMIDIデータをPlayable MIDIモードのトリガーとして使うことで、簡単にハモリパートが作れます。
※Playable MIDIモード OFF
※Playable MIDIモード ON
Playable MIDIモードは自分で演奏してハモリをつけたい方や、ボーカルのMIDIデータを使ってハモリをつけたい方にとって最適なモードだと思います。
上級者向け Graphicalモード
自分で細かくハモリを作り込みたい方は、Graphicalモードを使いましょう。
ステレオイメージで表現された画面中央部のグラフィックエリアの中で、自由にハーモニーを追加可能。グラフ上で直接ピッチを変えることや、ボリュームやパンの調整も可能です。
画面左側のハーモニーパネルからも、選択しているハーモニーの調整が可能。フォルマントやフィルターによって質感の調整もできます。
画面下部のLFOによって各パラメータをモジュレート可能。ピッチを僅かに揺らすことで、より自然なハモリにすることや、パンなどを大胆に揺れるクリエイティブなハーモニーを作ることもできます。
以下デモは、ユニゾンのハモリを作り、ピッチをLFOによって僅かに揺らすことで、自然なダブリングを作っています。
※Harmony OFF
※Harmony ON
Graphicalモードは自由度が高く、正直、私には手に余るモードで使いこなすことができません。ですが、音楽制作上級者の方にとって、自身のやりたいことを表現したい場合に最も適したモードだといえます。
あらゆるレベルのクリエイターをサポートしてくれる
音楽制作初心者にとって最も使いやすい自動モード。
ある程度知識のある方が気軽に使えるPlayable MIDIモード。
音楽制作上級者の方のニーズに応えてくれるGraphicalモード。
各ユーザーのスキルレベルやニーズに合わせたワークフローを提供することで、音楽制作におけるあらゆるレベルのクリエイターをサポートしてくれます。
私のように音楽理論に詳しくない音楽制作初心者の方は、自動モードで気軽にハモリを付けてみてください。きっと自身の楽曲が色鮮やかになると思います。
自分である程度ハモリをつけることができる方は、Playable MIDIモードやGraphicalモードのメリットを活かしながら自由にハモリを付けてください。
皆さんもぜひ、使ってみてくださいね。