今回は、BIAS FX 2のRemaster Seriesで追加された、Orange Rockerverb 100の魅力と音作りのポイントについて解説します。
Orange Rockerverb 100の魅力と音作りのポイント
Orange Rockerverb 100の魅力
Orange Rockerverb 100の魅力は、ミッドに寄った乾いたようなドライブサウンド。
特に、Masterをプッシュすることで得られる音の張り出し感、ミッドの押し出し感は、他のアンプではなかなか得られません。
上記動画のように、ドライブ感の強いサウンドを鳴らすために使うことが多いです。
音作りのポイント
音作りのポイントは中域
Orange Rockerverb 100はクランチにカテゴライズされていますが、アンプ単体で強く歪ませることができます。
この時に肝になるのが、中域の処理。
中域の押し出し感が強すぎる場合、キャビネット周りでトーンを調整するか、トーンコントロールでミドルを削りましょう。
※中域処理前
※中域処理後
Orange Rockerverb 100は中域の押し出し感が強いドライブサウンドが魅力ですが、このようにミドルを意図的に削った、ややドンシャリなサウンドもオススメです。
プレゼンスはEQで代用
プレゼンスを触ってギラっとした質感を強調したい場合は、アンプ後段にEQを挿して処理しましょう。
※EQ OFF
※EQ ON
ギラっとした質感を強調したい場合、使うEQは、Studio EQかEQ10がオススメ。EQ10の場合、4kと8kをほんの少し突くだけで、ギラっとした質感が強調できます。
キャビネットを変えてみよう
キャビネットを交換してサウンドのトーン変えるアプローチも効果的です。
Orange Rockerverb 100のデフォルトのキャビネットは、タイトな低域とハイミッドにピークがあるのが特徴。音抜け感も抜群。
ですが、他のキャビネットとの相性もよく、例えばCelestion V30に交換することで中低域がドッシリして、重心が下がったサウンドになります。
※Orangeキャビネット
※Celestion V30
Celestion V30だけでなく、他のキャビネットとの相性も抜群。キャビネットを色々切り替えながら、好みのトーンを探して下さい。
歪みエフェクターとの併用について
歪みエフェクターとの相性が良いことも、Orange Rockerverb 100を使う上でのポイント。私が歪みエフェクターを使う場合、歪ませるためではなく、トーンシェイプさせるために使います。
例えば、TS系オーバードライブ “Matched Tube”を使うと、中域がブーストされ、高域と低域が適度にカットされた、丸みを帯びたサウンドになります。
※オーバードライブOFF
※オーバードライブON
特にブリッジミュートでザクザクいわせたい場合、低域が強く出過ぎてしまうところを、TS系オーバードライブを使うことで低域が程よくカットされ、歯切れのいいザクザク感のあるブリッジミュートで演奏できます。
※オーバードライブOFF
※オーバードライブON
このようなトーンシェイプは、歪みエフェクターを使うことでしか得られません。歪みエフェクターを併用することで、Orange Rockerverb 100の音作りの幅がグッと広がりますよ。