API のEQ にはダイヤルタイプのAPI 550、グライコタイプのAPI 560 があります。
この2つのEQ をどうやって使い分けていくか。その辺をザックリ書いていこうと思います。
API 550 vs API 560
API 550 の使い所
どちらが良いのか、使いやすいのか。それらは使う場面によって変わってきますが、サウンドメイクという観点では、API 550 の方が断然使いやすいです。
※API 550 OFF
※API 550 ON
API のEQ はアメリカン・ロック向けのカラッとしたサウンドなんて聞きますが、まさにそんな印象。ドライブ感溢れるギターに通した時の質感は最高ですね。もちろん、ギターだけでなく色んなトラックのサウンドメイクに使えます。
※API 550 OFF
※API 550 ON
ほぼ全てのドラムパーツのEQ 処理をAPI 550 で行ってます。API 特有のカラッとした感じが出てますよね。
バンド数が少なく、ゲインのステップ数も2〜3db だったりと使いづらそうな印象ですが、サウンドメイクではこのぐらいのザックリ感が逆に使いやすい。
API 550 を敬遠されている方の多くが、このザックリ感からくる扱いづらさから敬遠されてると思います。ただ、このザックリ感があるからこそ、サウンドメイクでめちゃくちゃ使いやすく感じます。迷いなく直感的に音決めできますからね。
まさに、EQ カーブを描くようなイメージでザクザクっとサウンドメイクしたいEQ です。
API 560 の使い所
API 550 は周りの周波数を巻き込みながらEQ される印象ですが、API 560 は調整可能なEQ ポイントが多いためか、その印象がやや少ないです。ただ、EQ としての掛かり方は、ほぼAPI 550 と同じで、カラッとした質感も感じます。
見逃せない点として、実はAPI 550 とAPI 560 で設定されている周波数ポイントが違うんですよね。周波数ポイントだけ見るとEQ としての住み分けができており、トラックによって使い分けるのが理想です。
以前、ギターのサウンドメイクにオススメのEQ として、API 560 を紹介しました。周波数特性がギターのEQ ポイントにマッチしているため、狙った帯域に素早くピンポイントでアクセスして太さや抜けを調整できます。

ゲインの調整が2 – 3db のステップ式でなく連続可変式なので、ブースト or カット量がAPI 550 よりも細かく設定できるのが大きい。まさに、素早くピンポイントで狙った帯域を処理したい時に使うEQ ですね。
まとめ
API 550 はサウンドメイク向き。API 560 はピンポイント向き。そんな感じで纏めましたが、各々、設定されている周波数ポイントが違うので、処理したい帯域が触れる方を使うというのが自然かもしれません。
API 560 はピンポイント向きと書きましたが、サウンドメイクで使えない訳ではないですし。(API 550 をピンポイントで使うのは厳しい印象ですが)
どちらのEQ も持ってて損はなく、自身のトラックメイクにめちゃくちゃ使えるはず。特に、僕のようなロックサウンドが好きな方は絶対気に入ると思います。
是非、一度試してみて下さいね。

