【BIAS FX 2】音作り解説 – ギターソロに最適なリードサウンドを作ってみよう

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今回の動画では、Positive Grid のBIAS FX 2 を用いた音作りの一例として、以前BIAS FX 2 の音作り動画で作成したパッチを元にギターソロ向けのリードサウンドを作っています。

【BIAS FX 2】音作り解説 - 粒立ちが良く太いロックギターサウンドを作ってみよう
今回の動画では、Positive Grid のBIAS FX 2 の音作りワークフローの一例として、粒立ちが良く太いロックギターサウンドを作っています。 具体的には、前回の演奏動画で弾いたBOOWY Marionetteのバッキングの音作り...

今回はこのパッチを元にステップバイステップで、僕が普段どのようにリードサウンドを作っていくか、その一例を紹介しています。

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BIAS FX 2 でギターソロ向けのリードサウンドを作ってみよう!!

ギターソロの音作りをする上で意識していることが2つあります。

1つが”ミッドが目立つ太いサウンドにする”こと。そして、もう1つが”ゲインを稼ぐ際に音が細くならないようにする”こと。

大事なのは、とにかく太さがきちんと感じられるサウンドにするってことですね。

ブースターでサスティンと張りを出す

バッキングに適したサウンドだと、そのままではサスティンや張りが足りない場合が多いです。なので、ギターソロの時だけブーストしてサスティンや張りを足してやります。

この時に使用するブースターとして、僕はオーバードライブを使うことが多いです。

動画では、BOSS のオーバードライブをモデリングしているVintage OverDrive を使ってブーストさせています。

オーバードライブでブーストさせることで、ミッドに寄った太さが感じられるサウンドにすることができます。ブースターペダルだと、良い意味でも悪い意味でもクリーンなブースターが多いので、このミッドに寄せるというのが結構難しいんですよ。

オーバードライブでブーストさせる場合、アンプへの過大入力を狙ってペダルのレベルを突っ込んで、ペダル自体の歪を控えめにするのが基本のセッティングになります。

また、一番大事なのがトーンコントロールで、トーンを絞って太さを出すことをまずは意識してサウンドメイクしてみて下さい。

EQ で太さと抜けを調整する

オーバードライブでブーストさせてサスティンの感じられる太いサウンドになりましたが、少し籠もって抜けが悪いのでグライコで調整しています。

グライコの方がザックリと直感的に操作できるので、特にギターソロのサウンドメイクではグライコをメインに使うことが多いです。

動画では、1.6kHz、3.2kHz をブーストして抜けをよくしています。この高域のブーストによって相対的にその下の帯域をカットしているような意味合いになるので、同時に音がスッキリします。そこに、抜けと太さのバランスを取るために400Hz をガッツリブーストしている感じですね。

また、400Hz をガッツリブーストしたことでブーミーになりすぎないように200Hz を少しカットしています。

EQ によって若干腰高なサウンドになっていますが、ローエンドはドラムやベースに任せて、ギターソロはミドルの美味しい帯域を任せるような、そんなイメージで普段からEQ をかけています。

コーラスで広がりと太さを出す

基本となるサウンドメイクは、これまで紹介したオーバードライブによるブーストとグライコによるEQ 補正のみでもいいんですが、実は僕はここによくモジュレーションをかけています。

よく使うのはコーラスエフェクターで、僅かに揺らすようなイメージで薄くかけて太さと広がりを出すことが多いです。

動画では、Magic Vibe というコーラスペダルを使っています。

使用するコーラスによって設定が変わってきますが、基本的にRate を遅くしてゆるやかなコーラスをかけます。また、INTENSITYによってコーラスのかかり具合を決めますが、ハッキリとコーラスがかかっていると分かるようなサウンドにするのではなく、あくまでコーラスがかかっているかかかっていないかを狙ってサウンドメイクしています。

楽曲によってコーラスの合う合わないがあるんですが、ギターソロの存在感をより増したい場合、コーラスをかけることが有効だったりします。

空間系でオケ中で馴染ませる

今回の動画のようにDAW 内のプロジェクトでBIAS FX 2 を使用する場合、僕はAUX トラックにテンポに同期したピンポンディレイをアサインした上でセンドで送ってサウンドメイクしています。

リバーブも同様で、楽曲内で使用しているリバーブにセンドで送って調整しています。

これによって、楽曲の中で馴染みやすく、また細かな調整も可能なのでアンビエントがトゥーマッチになりにくいメリットがあります。空間系がかかりすぎると、どうしても音像がぼやけてしまい、音が奥に引っ込んでしまうんですよね。

なので、DAW 内で使用する場合は、馴染みやすさと調整のしやすさからAUX トラックへセンドする形で空間系をかけてみて下さい。