今回は、エフェクティブな効果によって魅力的なボーカルに仕上げることができる、WAVES Vocal Benderを紹介します。
Vocal Benderの魅力を解説します
ボーカルトラックは、楽曲においてただのメロディーパートではありません。そこに、感情や表現を込めることで、楽曲全体の魅力を大きく引き上げることができます。
その魅力をさらに引き出すための強力なツールが、今回紹介するVocal Benderです。
シンプルなユーザーインターフェース
Vocal Benderの最大の特徴は、シンプルなユーザーインターフェースにあります。
メインとなるのは、ピッチとフォルマントを調整するための2つの大きなノブ。
ピッチシフトによってボーカルのピッチを変えたり、フォルマントによってボーカルの声質を変えたり。メインとなる2つのノブによって、瞬時にクオリティの高いボーカルトラックに仕上げることができます。
ピッチシフトとフォルマントシフトのデモ
例えば、メインとなるボーカルトラックにピッチシフト、フォルマントシフトしたコーラストラックを足して厚みを出したり。
※Vocal Bender OFF
※Vocal Bender ON
※Vocal Bender OFF(オケ中で聴いてみよう)
※Vocal Bender ON(オケ中で聴いてみよう)
ボーカルトラックを印象付けるためのダブリングも簡単にできます。
※Vocal Bender OFF
※Vocal Bender ON
※Vocal Bender OFF(オケ中で聴いてみよう)
※Vocal Bender ON(オケ中で聴いてみよう)
Vocal Benderの魅力は、音質を損なうことなく自然なサウンドを提供してくれる点にあります。多くのプラグインがピッチシフトやフォルマントシフトすると音質が犠牲になってしまう中、Vocal Benderは音質を保ちながら、自然なサウンドを実現します。
モジュレーションについて
Vocal Benderは、ただピッチシフトやフォルマントシフトするだけのプラグインではありません。LFOやステップ・シーケンサーを使うことで、よりクリエイティブなボーカル加工が楽しめます。
LFOの活用例
例えば、Vocal Benderでダブリングさせる時にLFOでピッチシフトやフォルマントシフトを僅かに揺らすことで、より自然で魅力的なダブリングパートを作り出すことができます。
※LFO OFF
※LFO ON
LFOで揺らすことで、機械的な響きが少なくなっていますよね。
また、ドロップエフェクトのような大胆な効果も簡単に作れます。
※ボーカルトラック後半部分にドロップ効果
ステップシーケンサーの活用例
LFO波形だけでなく、ステップシーケンサーも利用可能。
例えば、ピッチにステップシーケンサーを適用することで、簡単に意図した度数のハモリパートを作ることができます。
※Vocal Bender OFF
※Vocal Bender ON
上記のデモでは、フラット機能によってボーカルを1つの音程に固定。ピッチをステップシーケンサーでモジュレーションした上で、ステップシーケンサーで意図した音程になるように調整しています。
プリセットの活用
Vocal Benderは、一般的な使い方から独創性溢れる使い方まで、あらゆるレベルのクリエイターのニーズに応えることができるプラグインです。そのため、このようなプラグインを使ったことがない方の中には、使いこなすのが難しいと思われる方がいらっしゃるかもしれません。
そのような方にオススメしたいのが、プリセットの活用。
Vocal Benderには、一般的なモノからぶっ飛んだものまで、ボーカルの魅力を引き出す様々なプリセットが用意されています。
本記事で聴いていただいたデモの大半は、プリセットをもとに調整しています。
ぜひ、プリセットの活用を視野に入れて使ってみてください。