Logic Pro X により音楽的なスマートクオンタイズが追加されてた!!

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全力ギタリスト Yuuki-T です。

先日、Logic Pro X のサイトを見ていたらクオンタイズについて気になる文言を見付けました。

ルーズな演奏も、音符のベロシティ、タイミング、ダイナミクスなどを調整できるリージョンベースのパラメータを利用すれば、グルーブ感あふれるタイトな演奏に変わります。フラム奏法やコードのロールといった音楽のディテールを保ちながらMIDI演奏を引き締めたいなら、Logic Proならではのスマートクオンタイズオプションを活用しましょう。

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ん?スマートクオンタイズ?そんなのあったっけ??と思って調べてみたところ、Logic Pro X 10.1 から新しいクオンタイズ方式が採用されていました。しかも、スマートクオンタイズは従来のクオンタイズとはアルゴリズムが全く違う。MIDI を演奏してREC する人に超絶オススメのクオンタイズ方式です!!

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従来のクオンタイズとスマートクオンタイズの違い

このスマートクオンタイズを使用するには、リージョンインスペクタ内でクオンタイズと書かれている箇所をクリックしてタブ表示から切り替えます。クラシックは従来型のクオンタイズのことです。

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このように切り替えることで、ピアノロール上のクオンタイズもスマートクオンタイズに切り替わります。

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従来型のクラシッククオンタイズとスマートクオンタイズの違いは、クラシックは各ノートとグリッドとの位置関係しか考慮しないのに対し、スマートはノートとグリッドとの位置関係だけではなく、近くにあるノートとの関係やベロシティなど色んな要素が考慮されます。

文字にするとよく分からないので一例を挙げます。

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上記のような、ある程度バラっとした鍵盤のコード弾きにそれぞれのクオンタイズを適用していこうと思います。

従来型のクラシッククオンタイズ

クラシッククオンタイズの場合、前述の通り各ノートとグリッドの位置関係のみ考慮してクオンタイズがかかります。よって、結果は以下のようになります。まぁ、見慣れた結果ですね笑。

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ここで大事なことは、各ノートがひとつひとつ独立して動いているため、ある程度バラバラな状態で響いていたコード感は一切なくなり、欲しかった音楽的なニュアンスは失われてしまいます。

新しく追加されたスマートクオンタイズ

スマートクオンタイズはクラシッククオンタイズでは考慮していなかった各ノートの位置関係なども結果に反映されます。

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かなり微細なクオンタイズ結果になりましたが、コード全体としての音楽的な響きは保たれたまま、よりグリッドに近い箇所でコードが鳴っているようにクオンタイズされました。

クラシッククオンタイズとは違い、各ノートとの位置関係も相対的に保たれているのが特長です。各ノートひとつひとつが独立してグリッドに近くなっているのではなく、あくまでコード全体としてグリッドに近付くような感覚ですね。

コード全体として考えられているので、本来であれば8 分クオンタイズで2 小節目のグリッドに近くなっていなければいけないにもかかわらず、低音部分は逆に初期値から遠ざかっています。

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このように、スマートクオンタイズはあくまで音楽的な観点からより自然な響きが得られるクオンタイズとなっています。

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インスペクタから使用するとMIDI イベントも追従する

従来型のクラシッククオンタイズとスマートクオンタイズの違いは上記だけではありません。スマートクオンタイズはインスペクタからクオンタイズすることで、例えばサスティンやピッチベンドなどのMIDI イベントも移動します。

クラシッククオンタイズでは現状これらのMIDI イベントは移動しません。このことからも、いかにスマートクオンタイズが演奏者にとって最適なクオンタイズ方式かお分かり頂けると思います!!

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自分に最適なクオンタイズを選ぼう

より音楽的なスマートクオンタイズが搭載されたことで、Logic での曲作りも一段と魅力が増したのではないでしょうか。特に実際にMIDI 鍵盤を演奏される方には自身の演奏がより反映しやすく、曲作りも素早く出来ると思います。

自身で楽器を演奏しているシンガーソングライターの方にはもってこいのクオンタイズが追加されたと感じます!!

ただ、クラシッククオンタイズにはクラシッククオンタイズの良さもあると思うので、ここら辺は自分に最適なクオンタイズを選びたいところです。特に僕のような鍵盤に疎い方はスマートクオンタイズするよりもクラシッククオンタイズで適用量を50% にするなどした方が、結果が良い時もありますからね。