ドラムのバスコンプ基本的な使い方をマスターしよう

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ドラムの一体感やパンチ感を与えるのに欠かせないバスコンプ。バスコンプでドラムをまとめるのか、まとめないのか。それによって、ドラムのクオリティが変わります。

そこで今回は、ドラムのクオリティに直結するバスコンプの基本的な使い方を解説しています。

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バスコンプの基本的な使い方をマスターしよう!!

コンプのサウンドキャラを把握して使おう

ドラムのバスコンプで得られるサウンドには

  • ドラムの一体感が出る
  • 音圧を稼いで存在感が増す
  • パンチ感が加わって躍動感が出る

このように、色んなサウンドがあります。

コンプは個々でサウンドキャラが異なるので、自分が得たい効果が期待できるコンプを選ぶことが大事です。

例えば、ドラムのバスコンプとしてSSL のバスコンプが有名ですよね。このコンプでは、ドラムをまとめながらパンチ感を加えて躍動感が出すことができます。

※SSL バスコンプOFF

※SSL バスコンプON

ドラムにパンチ感が加わり、メリハリのあるサウンドになっていますよね!!

それとは別に、僕がよく使うKramer PIE Compressor では、心地よいサチュレーションによって音が抜けてくる感じがあります。

※Kramer PIE Compressor OFF

※Kramer PIE Compressor ON

音が軽やかに抜けていますが、SSL のバスコンプのようなパンチ感はそこまで強くないですよね。

このように、コンプによってサウンドキャラが異なります。自分はどういった効果を狙ってドラムにバスコンプをかけるのか。きちんと考えた上で、最適なコンプを選びましょう!!

以前、僕がオススメするドラムのバスコンプをいくつか紹介しています。興味がある方は、そちらも併せてご覧ください。

【Waves】目的別ドラムのオススメバスコンプ4選
ドラムのバスコンプには"一体感を出す"とか"音圧を稼いで存在感を出す"、"パンチを加えて躍動感を出す"等、色んな用途があると思います。 僕はそれら目的別でバスコンプを使い分けているんですよね!! 今回の動画では、僕がオススメするドラムに使う...

基本的なセッティングを理解しよう

バスコンプによってサウンドキャラは異なりますが、基本的なセッティングはある程度共通しています。バスコンプの基本セッティングは

  • アタック中間
  • リリース早め
  • レシオ 2:1前後
  • リダクション 最大2db – 3db辺り

とにかくコンプは薄くかけるのが基本です。まずはこのような設定で使ってみて、得たいサウンドになるように必要であれば調整していきましょう。

アタックについて

アタックが早すぎると、ドラムの立ち上がり部分が潰れて躍動感がなくなります。逆に遅すぎると、まとまりや一体感に欠けてしまいます。

アタックは早すぎず遅すぎない中間に合わせて、躍動感とまとまりが同時に出るような、ちょうどいいポイントを探っていきましょう。アタックは早すぎても遅すぎてもダメだと、まずは覚えておいて下さい。

リリースについて

リリースが遅すぎると、前の音にかかっていたコンプが次の音にもかかり、常時コンプがかかりっぱなしになってしまいます。逆に早すぎると、うねうねと音量変化が発生して気持ち悪いサウンドになってしまいます。

リリースを早めに設定した上で、自然にコンプが開放されるようなリリースタイムに調整しましょう。

また、コンプの中にはオートリリースが付いているものもあります。そのようなコンプでは、潔くオートリリースを使うのもアリです。

レシオとリダクションについて

あくまで薄くかけるため、レシオ2:1 前後、リダクション 最大2db – 3db辺りが基本です。ただ、求めているサウンドによってガッツリとコンプをかけたい時もあると思います。

そのような時は、スレッショルドを下げてリダクションを多めにとったり、レシオを上げてキツめにコンプがかかるように設定してみて下さい。

サイドチェインHPFでキックを回避しよう

ドラムにバスコンプをかける際、意図せずドラムのキックにバスコンプが引っかかってしまうことがよくあります。ドラムのミックスバランスによりますが、低域を担うキックのエネルギーが大きいことから、キックがバスコンプに引っかかってしまうんですよね。

バスコンプにキックがひっかかって一体感が出しづらいと感じた場合、サイドチェインハイパスフィルターが付いているコンプを優先的に使ってみるのもアリです。

サイドチェインハイパスフィルターによって、設定した周波数以下の音にはコンプが反応しないようにすることができます。これでキックの帯域をうまく回避することで、キックを回避したコンプ処理が可能です。

※サイドチェインHPF 調整前

上記のドラムでは、キックがコンプに引っかかって大きくリダクションがとられているため、パツンパツンと奥に引っ込んだ躍動感のないサウンドになっています。

※サイドチェインHPF 調整後

サイドチェインハイパスフィルターでキックの帯域を回避することで、粒立ちよく躍動感があって、使用したコンプの特徴的なパンチとパワーが感じられるサウンドになっていると思います。

今回はT-RackS Classic Compressor を使いましたが、その他にもサイドチェインハイパスフィルターが付いているコンプはたくさんあるので、是非このようなコンプも活用してみて下さい。