今回紹介するWaves Manny Marroquin Triple D を一言で表すならば、あらゆるトラックから不要な帯域を取り除くエフェクトです。
ボーカルトラックの邪魔になりがちな帯域を取り除くことがコンセプトですが、ボーカルトラックだけでなくドラムやギター等、あらゆるトラックに使えるのがポイントです。

あらゆるトラックの不要な帯域が取り除ける!!Manny Marroquin Triple D
3つの”D” で不要な帯域を取り除こう
Manny Marroquin Triple D はボーカルトラックの邪魔になりがちな帯域を素早く取り除くことがコンセプト。低域、中域、高域で起こりがちなトラブルを素早く解決してくれます。
DeBoxy は部屋鳴りや箱鳴り、DeHarsher はザラつきや粗さ、DeEsser は歯擦音を取り除きます。
これら3つの”D”に由来した帯域を取り除くことに特化した3バンドのマルチバンドコンプレッサーというイメージ。アタックが緩やかでナチュラルなコンプレッションのため、いかにも「抑え込んでます」とは真逆の音楽的で自然なサウンドが特徴です。
Waves Manny Marroquin Triple Dのディエッサー本当にすごい!!マジで「さしすせそ」にしか反応しない笑。歌モノ作っている人にオススメしたい😊 pic.twitter.com/ASiDLQqJ2b
— Yuuki-T (@project0t) May 25, 2022
ボーカルのディエッサーに使った時の効果は本当にすごい。「さしすせそ」の歯擦音だけを的確に抑え込んでくれます。
ボーカルだけでなくあらゆるトラックに使っていこう
「ボーカルトラックに使うエフェクト」というイメージがディエッサーにあるかもしれませんが、Manny Marroquin Triple D はボーカルだけでなく、あらゆるトラックの不要な帯域を取り除けるのがポイントです。
例えば、スネアの中低域の鳴りが気になるのであれば、Manny Marroquin Triple D のDeBoxy で抑えることができます。
※Manny Marroquin Triple D OFF
※Manny Marroquin Triple D ON
僕のようにギターを弾く方にとって、ブリッジミュートとコード弾きの鳴り方の違いは悩みのひとつ。ブリッジミュート時のみ低域が出過ぎてしまうケースがよくありますよね。これもManny Marroquin Triple D のDeBoxy で抑えることができます。
※Manny Marroquin Triple D OFF
※Manny Marroquin Triple D ON
コード弾きにはあまり影響を与えず、ブリッジミュート時のモワッとした低域だけ抑えられていますよね。
中低域の鳴りはトラックの厚みや重みに当たる部分。不要な帯域はEQ でカットするのが定石ですが、やみくもにカットすると厚みのないトラックになる可能性があります。そこでManny Marroquin Triple D によって強く出ている時だけ抑え込むことで、きちんと厚みを残しながら不要な帯域を抑えることができます。
もちろん、Manny Marroquin Triple D のDeBoxy だけでなく、DeHarsher とDeEsser も不要な帯域を取り除くのに効果大です。
上記はギターのハイゲインノイズをManny Marroquin Triple D のDeHarsher とDeEsser で抑え込んでいます。特にマーシャル系のアンプを使った音作りでは、マーシャル特有のシャリシャリ感が耳に付くケースがあります。それをEQ ではなくコンプで抑え込むイメージですね。
ここまでいくつかManny Marroquin Triple D を使ったデモを聴いてもらいましたが、音色の劇的な変化はありませんよね。あくまで自然に不要な帯域を除去しているのがポイントです。まさに本来あるべき姿にサウンドを整えていると言えます。
Manny Marroquin Triple D でトラックの不要な帯域を取り除こう!!
Manny Marroquin Triple D はボーカルにだけ使うディエッサーではなく、あらゆるトラックの不要な帯域を取り除くことができる万能エフェクトです。EQ のように終始取り除くのではなく、出すぎているタイミングでのみ抑え込むため、より安定したトラックが期待できます。
是非、皆さんも使ってみてくださいね。